少しせつないおはなし。
その海岸のそばに小さいお店がありました。
外にはテーブルと椅子が置いてあって
もう少し横にはスズランがたくさん咲いていてきれいでした。
お店の中には
色とりどりの貝殻が置いてありました。
見ていたら
初老の男の人が出ていらして「きれいでしょ」とおっしゃいました。
「でもわたしはとても悲しいんですよ」 と
少し長いお話が始まりました。
お子さんを連れたおかあさんが 「色をつけてあるのよ」と話すのだそう。
何十回もそういうことがあったことや
そう思って育ってしまう子供がかわいそうだというお話でした。
遠くで待っている姿が見えたので
終わりそうにないおはなしを
少し遠慮がちにさえぎる様に貝殻をひとつ買わせて頂きました。
涙のドロップビスケットを贈りたい気持ちで思い出しました。